blogを放置していましたので去年の12月の話に戻ってしまいますが、
三陽商会さまのオリジナルブランド「100年コート」のイベントにて
nuicoがコラボレーションさせていただきました。
100年コートは「ほんとうにいいものを作ろう!」とコンセプトを掲げ、
世代を超えて100年でも愛されていくコートというものです。
ファストファッションが入ってきて色々なコピー商品や、海外で安く作られた
買いやすいものが溢れる今の時代にとても貴重な、
日本の工場で職人さんたちにより丁寧に作られたコートです。
始めにこのコートのストーリーを聞いたときにはとても感動して、
美しいこのコートの世界観を壊さずにどうやったらうまく作品が作れるかを考えました。
イベントのディレクションをしていた方からのお題は「100年コートの生地でトナカイを!」
ということでしたので、一つ一つのコートのパーツの美しさを強調できるような
トナカイにしようと思い、実際のコートのパーツのみでトナカイを作ることに決めました。
トナカイは実寸に近いサイズで2M近くあります。
実際のコートのパーツのおよそ2着半分のパターン生地を使って完成しました。
いかにコートは多くのパーツが複雑に構成されて出来ているのかと驚かされました。
かつて制作したことのない最大サイズの布造形でしたので、製作中はかなりアクロバティックな動きで
あちこち不思議な体勢で縫い合わせたりしていました。
アトリエをのぞく人たちは不思議な顔をしていました。
搬入の明け方に完成したときには、自分でもこんなものが作れるのか〜と
自分自身に驚くほど大きなトナカイがそこに居ました。
コートのパーツがトナカイの筋肉に見えたり、フラップのパーツをがヒゲに見えたり、
お客さんによっては、トナカイがコートを着ているように見えたりしたようです。
イベント期間中は初めてワークショップもさせていただきました。
SANYOさんが予め用意してくれた生地にその場でネームを刺繍しました。
本当にたくさんの人が参加してくれて和気あいあいとした楽しいイベントになりました。
貴重な機会をくださった方々に本当に感謝した一日でした。
また大きな作品作れる機会があるといいな〜。